過激派の多くは、現在は、暴力によって我が国を共産主義体制の国に作り変えるという彼ら本来の目的を隠して、反戦運動、環境問題等の市民運動や労働運動に介入するとともに、勢力を拡大することに重点を置いた活動に取り組んでいます。
 特に、最近は、米国等によるイラクに対する武力行使に端を発した世界的な反戦運動の高まりに乗じて、これまで過激派とほとんどかかわりのなかった一般の市民に対する働き掛けを強め、過激派の代名詞ともいえる、ヘルメット、マスク、サングラスという異様な風体を捨てて、素面・普段着で、集会、デモ等に取り組むなどの変化をみせています。
 また、JR等の労働運動に介入し、労働組合に対する働き掛けを活発に行うなどして、組織の拡大に努めています。
 過激派がこうした取組みを強めている背景には、これまでの彼らの主張や行動が、特に青年層に受け入れられず、組織の高齢化が進んできたため、「若返り」を図る必要があることや、労働組合の持つ資金力、組織力を利用する目的があることなどが指摘されています。
 一方で、過激派は、依然として、爆発物等を使用した「テロ、ゲリラ」事件や、対立する派閥間でのいわゆる「内ゲバ」事件を引き起こしているほか、自分達と意見を異にする各種団体や個人に対する盗聴、住居侵入といった違法な手段を用いた各種調査活動を行うなどしています。
 こうした違法な活動は、集会・デモ等に姿を見せない、非公然活動家と呼ばれる者が担っています彼らは、普通の市民を装って、過激派組織が偽名等を使って借り上げたアパートやマンション(非公然アジト)で一見普通の生活をしているように見せかけて、様々な違法行為を行うことを専門としています。
 また、彼らは、警察に居場所をつかまれないように、実際とは違う住所に住民登録をしたり、他人名義で用意した車を使うなどしているほか、仲間同士でも本名を名乗らずペンネームで通すなどして、細心の注意を払って生活しています。
 今後も、過激派は、時代の変化に合わせて、本来持っている凶暴性を覆い隠した取組みを行って、勢力を伸ばし、暴力革命の機が熟すのを待ち続けるものと思われます。
 警察は、引き続き過激派対策に取り組み、違法事案の未然防止や非公然活動家の発見、検挙等に努めることとしています。


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