第1回警察署協議会議事要旨

協議会名 宮城県 岩沼 警察署協議会
開催日時 平成26年2月25日(火) 午後3時00分から同5時00分までの間
開催場所 大会議室
議事概要
 開会
 定足数(過半数)の委員出席を確認報告し開会した。
 挨拶
(1)   岩沼警察署協議会会長
  今年になって最初の会議である。
  2月に入り2週にわたり大雪となり一部で交通がマヒしたが、岩沼署管内は平和で交通事故も少なく、特に大きな事件事故はなかったと聞いている。
  3月は東日本大震災から3年目で、警察業務も年度末で多忙となるであろう。署員の皆様には頑張っていただきたい。
(2)   岩沼警察署長
  今年に入ってからの大きな動き、今後の予定等について簡単に説明する。
  震災時に発生した閖上大橋でのトレーラー事故に関し、長期間の捜査を終了し、罰金処分となり、ひとつの区切りを付けることができた。
 交通死亡事故は新年となっても止まらず、各種対策を進めている。
 3月には定期人事異動で、4月には当署も新体制となる。今日の会議の意見を踏まえて今年の業務を進めていきたい。
 議事(報告事項)
(1) 岩沼警察署管内における治安情勢について
 刑法犯認知件数が治安のバロメーターと言われているが、平成25年は1,057件の認知で前年比で約2割増加した。
 内訳は、その他窃盗犯が690件と多く、内容は自販機荒ら し、万引きが多い。知能犯は44件、特殊詐欺が多く、粗暴犯はDV関係が多い。DVについて悪質なものは積極的に事件化を図っているので、認知件数が増加している。
 主要犯罪の発生状況について、名取と岩沼を比較すると名取の方が発生件数が多い。内容としては自転車盗の発生が治まっておらず、207件の発生のうち、134件が無施錠である。
 交通事故発生状況は、平成25年、8件8名の死亡事故が発生した。事故全体の特徴としては、高齢者、自転車関連の事故が多かった。
 子ども・女性に対する脅威事案については、2月〜12月にかけてまんべんなく発生している。
 特殊詐欺は、平成25年、10件発生し、5,400万円の被害額であった。
 昨年、当署では「受け子」を3人逮捕したが、皆アルバイト感覚なので、上部への突き上げ捜査は困難であった。
 これら情勢を踏まえた重点対策としては、自転車盗対策、振り込め詐欺対策、死亡事故対策の3点である。
 また現在、考えているのは防犯カメラの設置推進である。
 復興復旧に伴い犯罪も増加しており、警察の警戒警備にも限界がある。24時間、犯罪を抑止するためには、犯罪発生場所や死角となり危険な場所に防犯カメラを設置し、設置していることの広報を積極的に推進していきたい。
 石巻では駅前駐輪場に設置し効果を上げている。
 ただ個人のプライバシーが問題とされることもあるので、カメラを付けることは良いが運用のルール作りが重要である。そのためには市の条例制定などが効果的である。
(2)  質疑応答、提言等
【委員】
 特殊詐欺の被害額は1件あたり400万円、500万となるが、犯人側には資産家の資料でもあるのか。
【署長】
 裏名簿のようなものはあるらしい。
 ただ、別にすごい資産家でなくとも子どもや孫を思う気持ちから、全財産を出している場合も多い。
【委員】
 防犯カメラの設置について、今年中にどこに設置するか等、具体的にはどこまで計画しているのか。 
【署長】
 具体的には未定である。
 一般に市民感覚として、防犯カメラに対しアレルギーみたいなものはないか。
【署長】
 いじめの相談というものはある。
【委員】
 大雪の影響もあり、自転車の走行が危ないと感じることが多かった。自転車に対しても安全運転の呼びかけが必要であり、今後も継続して実施してもらいたい。
【委員】
 岩沼市内では先日の大雪の時に除雪されない道路も多かった。雪で転倒し事故につながることもあるので、警察からも市に除雪を働きかけてほしい。
【署長】
 交通安全運動の会議等の席で自治体に申し入れしていく。
(3)  犯罪抑止対策の推進状況について
 自転車盗抑止対策について
 平成25年の自転車盗発生件数は207件で、前年比8件増 加した。
 昨年の対策は、発生が多い高校での対策を中心に、防犯教室、チェーン錠の配布、生徒指導の先生による無施錠車に対する指導、雨天時の警戒等を実施した。
 美田園駅、杜せきのした駅駐輪場には、9月27日、防犯カメラを設置した。
 岩沼地区の防犯協会12支部全てに青色防犯車が整備されたので積極的な防犯活動を推進している。
 昨年、管内の中学校でのボランティアによる防犯広報活動を実施し、今年は「みやぎマモルンジャー」のボランティア活動  を大学で実施する予定である。
駐輪場管理者に対する防犯広報活動として、大型ショッピングセンター、駅の駐輪場管理者にツーロックの指導等を実施した。
 1月に14件の自転車盗が発生しており、公団住宅、マンシ ョンからの盗難が多く、一般宅の敷地内からの盗難もあり、そ のほとんどが無施錠である。
 本年の対策として、駐輪場への看板設置、防犯カメラの設置を進めて行きたい。
特殊詐欺抑止対策について
 特殊詐欺は昨年10件発生し、一昨年の1件に比べ大幅な増加であった。
 昨年は「受け子」を逮捕したほか、防犯広報活動、高齢者への注意喚起、金融機関窓口の対応指導等を実施した。
 今年の新たな抑止対策としては、エフエム岩沼での「特殊詐欺特別警報」の発令による注意喚起を実施する。これは、県内で発生した場合「注意報」、当署管内で情報があった、未遂だった場合等は「警報」、当署管内で発生した場合は手口を広報するなどの「特別警報」を発令するというものである。
 また宅配業者、コンビニに対する防犯指導、協力依頼を実施する。宅配便で現金は送れないので、業者への指導を徹底する。
 特殊詐欺被害者60人に対するアンケートでは、56人は被害に遭わない自信があったとの結果が出ている。送金前に何をしてほしかったという問いでは「声掛けをしてほしかった」、被害者には親戚、知人等の相談する人がいなかったとの結果も出ている。今後の対策に生かしていきたい。
(4) 交通事故防止対策の推進状況について
 昨年は県内全体でも交通事故が増加した。当署管内でも人身事故が18件増加、死者は7人の増加、負傷者も43人増加した。
 要因は、震災直後に比べ市内のパトカーが減った、道路が復旧してきた、震災当時に比べ県民の安全意識、防犯意識が薄れてきた等がある。
 事故の特徴としては、死亡事故で高齢者が関係する事故の割合が高く、当署管内では8件中5件、県内全体でも死亡事故の4割は高齢者が関係するものであった。
 事故原因別では全人身事故の79%が漫然運転によるもので、事故形態では追突事故が52%であった。
 昨年実施した主な交通事故抑止対策は、7月に名取市、岩沼市、岩沼署長の3者連名で「非常事態」宣言を発令した。
 高齢者対策としては、「高齢者横断事故防止モデル地区」を名取市、岩沼市それぞれ1ヶ所ずつ指定し、高齢者家庭訪問活動として、仮設住宅等1881戸を訪問した。
 自転車指導活動は、高校周辺で毎月1回街頭指導を実施し、警告のレッドカードを1,300人に交付し啓蒙活動を実施した。また自転車シミュレータ等を活用し、参加・体験型の安全教育を実施し、延べ950人が参加した。
 今年になってからの交通事故の発生状況は、人身事故が96件で前年に比べ9件の増加である。負傷者も23名の増加であり、重傷事故も多く、重大事故が続発している。
 今年になり実施した交通事故抑止対策としては、事故の半数が国道、県道の主要道路で発生していることから、隣接署の大河原署と連携して国道4号線の警戒活動を実施した。仮設住宅の訪問活動は継続実施している。また参加・体験型の安全教室についても実施を継続しており、3月3日、岩沼市玉浦、3月15日、名取市美田園で自転車シミュレータ等を活用した安全教室を開催する予定である。
 今後の対策の重点は4点である。
 1点目は高齢者対策である。
 今後、ますます高齢者は増える見通しであり、訪問活動に加え、介護施設等に協力を依頼し、デイサービスに来る高齢者への呼びかけ活動を行うアドバイザー制度を実施する。
 また免許証自主返納者への優遇制度、交通安全協会各支部による高齢者の安全教育の実施、高齢者に対する思いやりのない運転者への指導、広報啓発活動等を行う。
 2点目は自転車対策である。
 昨年12月の道交法の一部改正について広報啓発を推進し、自転車は車両であるという意識付けを再度徹底していく。
 また岩沼駅西口の道路の自転車通行部分の整備を図る。
 3点目は飲酒運転根絶に向けた対策である。
 取締りの徹底と広報活動を継続する。
 4点目は、復旧復興車両対策である。
 工事車両等の指導、必要に応じた取締りを徹底し、被災者の安全を確保していく。
(5) 質疑応答、提言等
【委員】
 自転車盗対策として販売店への広報は実施しているか。
【生安課長】
 防犯登録、ツーロック等の広報は行っている。
【委員】
 販売店で防犯について大きく広報しているポスター等を見たことがなかったので、店での広報も必要ではないか。
【署長】
 良い意見だと思う。
 現在、「自転車店」というのは少なく、量販店がほとんどないので、今後、量販店対策を進めていきたい。
【委員】
 交通安全教育車の貸し出しはできるのか。教育車を使った交通安全教室というものを実施することは可能か。
【交通課長】
 安全教育車は県に2台しかないが、1ヶ月前に空き状況を確認し、空いていれば予約し安全教室を実施することは可能である。
【委員】
 道路に設置されたカーブミラーが曲がっているのは、どこに言えば良いか。
【交通課長】
 道路管理者、市や県である。警察で把握したり連絡をもらっ た場合は自治体に申し入れして直してもらっている。
(6)  仙台中央警察署における被疑者逃走事案について
 昨年11月に発生し、県民に不安を与えた仙台中央署での被疑者逃走事案について、概要、再発防止策等を説明するので、各委員の率直な意見をお願いしたい。
 平成25年11月13日午後4時11分頃、仙台中央警察署の取調べ室から傷害容疑で逮捕勾留中の外国人被疑者が逃走した。
 当時は、40代の巡査部長が取調べを行い、20代の実習生の巡査が立会い、一旦取調べを中断し、40代の巡査部長が取調べ室を離れたところ、被疑者が腰縄をゆるめ、そのまま1階まで降り逃走した。
 県警では最大動員で県内全体配備を実施し、26時間後、翌日午後6時30分に塩釜署七ヶ浜交番に被疑者が出頭した。
 関係者の処分としては、取調べに当たった2名が、戒告処分となったほか、全体配備中、休暇を取りゴルフに行っていたとして大河原警察署長が本部長訓戒の処分を受けた。
 再発防止のため当署では、事案内容の検討、手錠、腰縄の結束等について指示・教養の徹底、実践的訓練、施設の点検等を行った。
 原因は、まさか逃げることはないだろうという意識、油断があったと考えられる。
(7) 意見・提言等
【委員】
 逃走事案についてはニュースを見て驚いた。
 逃走した者が服や靴をもらったとの報道もあり、日本人は何とやさしいのかと感じた。
 警察の対応、処分等については、今の署長の説明で妥当であると納得した。
【委員】
 大河原署長が休暇を取り処分されたとのことだが、休暇取得に際し何か決まりはあるのか。
【署長】
 県警全体が組織を上げて丸がかりで取り組んでいるのに、休暇をとるのはあまりにも意識が低い。まして陣頭指揮に当たるべき署長の立場にある者が、事案が発生したのに休むというのは、その資質に問題ありと言わざるを得ない。
【委員】
 署長たる者、少しくらい後れようが、参集すべきである。
 あんなに立派で新しい中央署から、どうして逃げられたのか。
【署長】
 腰縄をしっかり付けていなかったこと、経験の浅い警察官のため制止できなかったことなどが原因である。逃げるわけがないという油断もあった。
【委員】
 縄をイスには結んでいないのか。
【署長】
 イスには結んでいる。
 ただ、どんなシステムでも、どんな頑強な組織でも、個々人に気のゆるみ、油断があれば考えられないことが起きてしまう。中央署は新しく県内では最もしっかりした構造、設備で非常ベルもきちんとしている。
 そんなところでも今回のようなことが発生してしまうということを一人一人が再度自覚する必要がある。
【委員】
 今後、継続的に原因がどこにあったのか、「物」なのか「気持ち」なのかを検証し、今回のような無駄な事件を発生させず、我々県民の安全を守るためだけに警察力を使ってほしい。
【委員】
 取調べ時の腰縄や手錠に関して県内統一のマニュアルを作るべきである。
【委員】
 逃げるはずはないという意識があったのだろう。
 こういうことがあると事案発生直後は引き締まるが、5年後、10年後にも対策を継続してほしい。
【委員】
 外国人は一般的に日本人より体格も良く体力もあるので十分注意してほしい。
(8)  次回開催日程
 次回会議は6月上旬を予定、協議事項は後日調整することとした。
 閉会

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